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難聴とうつ病について 『第2回:うつ病の症状と難聴』

2020/05/19
難聴とうつ
難聴 うつ病
前回は  難聴とうつ病について 『第1回:うつ病とは何か、うつ病の原因と難聴』  と題して、うつ病の概要と難聴との関わりを紹介しました。
今回は第2回目として、うつ病の症状を 難聴の症状と比較しながらご紹介します。


3. うつ病の三大症状

うつ病は精神面の症状が強く現れることが多く、「億劫」「憂鬱」「不安」の3つは "うつ病の三大症状" とも呼ばれております。

だるい、面倒くさい、気乗りしない、落ち込む、怖い、焦る……

肉体的に疲れた日、大雨の日、大切な会議の日など、一時的なものであれば、健康な人にも日常的に現れるものです。
そして、ゆっくり休んだり、雨が止んで晴れたり、会議が終わったりした後には、それらの感情は過去のものとなります。

うつ病は、日常的な感情の延長線上のものでもあります。
常に億劫、常に憂鬱、常に不安が続くことが多くみられます。また、これらの三大症状が同時に現れることもあれば、一つずつ、あるいは二つずつ現れることもあります。

うつ病の三大症状によって、これまで積極的だった習い事や趣味サークルに参加しなくなる家族や友人との会話が少なくなる常にイライラするようになるということも起こり得ます。

そして、難聴者においても、言葉の聞き取り能力が低下することによって、人との会話が難しくなり、
会話自体が少なくなる他者に会うこと自体を避ける意思疎通ができずイライラするということが起こり得ます。


また、三大症状のほかにも、身体症状が現れることがあります。
全身倦怠感、睡眠障害、頭痛、胃の不快感がうつ病の身体症状と言われておりますが、
感音性難聴に伴って耳鳴りや聴覚過敏が生じた場合、睡眠障害や頭痛という症状が現れることもあるでしょう

難聴はうつ病の原因になり得ると同時に、うつ病と難聴は症状が類似することがあります。また、認知症、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、適応障害、発達障害においても、同様の症状が生じることもあるようです。

精神医学や聴覚医学の専門家ではない以上、症状によって病気を特定することはできません。
決して、本人あるいは家族のみで対処しようとせずに、医師の診断の上での対応を行ってください。


4. うつ症状を自覚し隠そうとする場合

うつ病、難聴のいずれにおいても、症状が比較的軽度であったり、初期段階であったりした場合、
本人が症状を自覚していながらも、周囲にそれを気づかれないように平静を装うことも起こり得ます

価値観や信念は人それぞれであり、精神疾患や老化に対して、恥ずかしい、病人扱いされたくない、心配を掛けたくない等と感じている方も決して少なくありません。

日常的に接している方であれば、いつもと何か様子が違うといった違和感に気づくことがあるかもしれません。
違和感がすなわち病気であるとは限りませんが、何かしらの異変に気づいたときにさりげなく注意を向けることで、早期発見に繋がることもあるでしょう。


今回のまとめは以下の通りです。

1・うつ病の症状は、健康な人でも日常的に起こり得る感情の延長線上にある。
2・うつ病の症状によって、他人との関わりを避けたり、常にイライラするようになることがある。
3・うつ病の症状には、睡眠障害や頭痛といった身体的なものもある。
4・うつ病の症状と難聴の症状は、類似する場合がある。
5・うつ病や難聴の初期症状を本人が自覚している場合、それを隠そうとすることがある。